2009年7月2日木曜日

日刊ライスレポート20090702

おはようございます。三浦康志です。

昨日の号で「顧客・社員家族持ち株会」という概念を示しましたが、
これは、法的に認められていないそうです。
訂正させていただきます。

いつもご愛読いただきありがとうございます。

    感謝

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日刊ライスレポート2083
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【ネットスーパーは物流業】


 イトーヨーカドーが、ネットスーパー事業を、2009年2月期の決算で黒字化させたことが、
日経ビジネス2009年6月29日号で報じられていました。

前期の売上が130億円、今期の予測が200億円と急成長を見込んでいます。


 来店せず買い物ができるネットスーパーは、ニーズがあることは誰でもわかるのですが、
コストを合わせる事が難しいとの理由から、参入をためらう企業が多くあります。

特に商品を売り場から商品を集荷するコストが合わないのです。


 顧客は来店すれば、セルフサービスの食品スーパーでは、自分で集荷してくれます。

店側のコストはゼロです。

しかし、ネットスーパーになると店側が全ての集荷作業を引き受けることになります。

食品スーパーの商品は、1品あたり200円前後の低単価品です。

集荷作業費が売値に対して大きな比率になってしまいがちなのです。


 集荷作業の作業効率を劇的に高めて、集荷作業コストをいかに引き下げられるかが、
ネットスーパー事業の最重要課題だといえるのです。


 この課題に対してイトーヨーカドーは、
「二段階集荷法」というべき革新的な手法を採用して、集荷作業の効率化を実現しています。

以下のような作業手順となります。


1)時間を区切って締められた顧客の注文を部門別と顧客別との二重にプリントアウトする

2)部門別の注文が、すぐさま、各部門(肉部門、青果部門など)に割り振られる

3)各部門が指示された商品を集荷し、バックヤードにある「ネットスーパー事業所」にもちこむ

4)「ネットスーパー事業所」は小さな作業場で、壁面に棚が並んでいる。
各部門から持ち込まれた商品は部門ごとに所定の場所に納められる

5)「ネットスーパー事業所」内で、今度は顧客別の注文表をもとに顧客別に商品を集荷し梱包する


 このように、部門別と顧客別の二段階に分けて集荷するのです。

このようにすることで広い売り場を歩き回る無駄な時間を削減することができます。

二段階それぞれの工程で動き回らずに集中して集荷できるので作業効率が高まるのです。


 「集荷作業の効率化とは集荷作業に関わる移動時間の削減である」、
というのが物流業界の黄金律なのです。


 集荷作業以外にも、宅配業務の効率化という課題もあります。

ネットスーパー事業で利益が出せるかどうかは、倉庫業務と配送業務という物流業のノウハウを、
うまく活用できるかどうかにかかっているといえそうです。


 〔最後まで読んでいただきありがとうございます。〕

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